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やっかいなクレーター状のニキビは治るのか

2019年10月12日

ニキビも炎症を起こす前の段階で治癒させることが出来れば、ニキビ跡が残ることはありません。
しかし、雑菌が増殖すると免疫機能の働きで白血球が集まってきて、炎症を起こすようになります。
白血球は細菌を捕食することで身体を防御しようとする一方でその死骸が膿となり患部に溜まるわけです。
このような赤ニキビにまで進行すると周囲の皮膚組織の破壊が起こります。
人体は破壊された皮膚組織を修復するために毛細血管が増えることで、赤みなどのニキビ跡が残る可能性が高まります。
しかし皮膚組織の破壊が表皮層から、真皮層にまで及ぶと修復の過程で収縮が起こり、回復にムラが発生することでクレーター状のニキビ跡が形成されてしまうのです。

クレーターになってしまったニキビ跡の回復はとりわけ難しいとされています。
皮膚の一番外側の表皮層では、おおむね28日周期で古い角質が剥がれ落ちて、新しい細胞に交代するターンオーバーが起こっているのです。
ところで表皮の下には真皮層がひろがっています。
この真皮層ではターンオーバーのペースは非常に遅く、数年にも及ぶとされているのです。
従って真皮層にまで皮膚組織の破壊が波及すると、修復は難しくクレーターが平坦な表面に回復することは困難な側面を持っています。

ニキビ跡が表皮に止まっていれば、ターンオーバーの過程でもとの状態への回復は期待できるでしょう。
そこでピーリング剤などの使用でニキビ跡をケアすることが出来ます。
これに対して、真皮にまでダメージが及んだクレーター状のニキビ跡のケアは、別のアプローチを取る必要がある訳です。

真皮層ではコラーゲン繊維が70%、これにエラスチン繊維が加わり、その間をヒアルロン酸などの気質がみちており肌のハリを保っています。
そこでクレーターのケアにはこれらのたんぱく質を増やすのがポイントになるのです。
コラーゲンは各種のたんぱく質を含む食品に豊富に含まれています。
そこで多彩な蛋白源やビタミン豊富な野菜などを摂取して、身体の中からクレーターの回復を期する必要があります。

肌がクレーター状になる原因

さきほど真皮層にまで皮膚組織の破壊が及ぶことが、クレーターの原因になると解説しましたが、より詳細なメカニズムに着目して、検討を深めてまいりましょう。
ニキビによる損傷が真皮層に及ぶと、傷を治そうと大量のコラーゲンが生成され瘢痕組織が形成されます。
いわば傷ができることで欠落した部分を塞ごうと急造の修復が行なわれているといえます。
損傷の程度によって毛穴の周囲に瘢痕組織が広がりを見せ、皮膚組織が収縮して表面が陥没したりして回復の度合いにムラが生じクレーターとなってしまいます。

このように真皮にまで達したダメージを回復させるには、真皮を構成するコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを増やす努力で、陥没した部分をもりあげることが必要になります。
コラーゲンなどを増やすのは繊維芽細胞の役割で、その機能の活性化がクレーターの回復へと繋がっていくわけです。

ところで一口にクレーターといっても幾つかの種類があります。
アイスピックタイプはアイスピックで突き刺したような外見をしており、開口部は2ミリ程度と小さめですが真皮層の深くまで陥没しているのが特徴です。
ローリングタイプは、開口部が4ミリ以上で、皿のように緩やかな陥没が見られるのが特徴といえます。
ボックスタイプは、円形状のニキビ跡の底が平らにへこんだ形状で、深さは浅いものから深いものまで多彩です。

このようにクレーター状のニキビ跡は真皮層にまでダメージが及んでいるので、治療が難しいのは確かです。
一般的なニキビ跡のケアに有効なピーリングもさほどの効果を期待できないくらいです。
そこで皮膚科ではフラクションレーザーやヒアルロン酸注射などが、クレーター状のニキビ跡の治療に用いられています。